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∫[0,2023] 2/(x+e^x) dxの整数部分を求めよ。
2023 東工大 問題1
01
方針を立てる
02
下からの評価が上手くいかない
問題が綺麗すぎる。見惚れている場合ではないので方針を立てていく。この問題の肝は「整数部分を求める」という所である。2023は西暦にちなんでいることも想定できる。ということはこの積分結果の値にはあまり興味がないということ。整数部分に興味があるなら、任意の自然数nとn+1ではさみこめればいい。これらのことから上下でこの積分を評価できないかということを考える。
03
グラフに着目する
困ったらやれることは全部やる。まずは被積分関数のグラフが書けそうなので何か特徴がないかと藁にもすがる思いでグラフを書いてみる。そしてグラフと睨めっこをしていると、あることが思い浮かぶ。積分ってことは、今回の積分計算の値はグラフとx軸に挟まれた部分の面積だよな。面積評価できないかな。
上からの評価は割と簡単にできる。分母のx+e^xをe^xに変えることで、被積分関数を上から押さえつけた上で、積分できる形まで落とし込める。実際に計算するとこの値は1.9999•••となりこの時点で答えが1と想定できる。後は下から1で抑えればいいわけだが、ここで手が止まる。色々なアプローチを試してみるが、どうやら式変形の処理ではどうにもならなそうだ。別の方法を考えないと。
04
x=1での接線から面積評価をする
グラフを書いていた段階で下に凸の関数であることはわかっていたので、それなら話は早い。接線を引いて、x軸y軸と囲まれた部分の三角形の面積が1を超えていればいい。試しにx=0の接線でやってみると全然1を超えない。絶望しながらx=1の接線で試すと、なんと面積がぴったり1になった。面白すぎる。数学の面白さがここに全て詰まっている。
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